口唇ヘルペス
唇のピリピリ・ムズムズは前触れ。早めの治療が大切です。
診療科:皮膚科
唇やそのまわりにピリピリ・ムズムズした感じがあり、小さな水ぶくれが集まって出てきたら、口唇ヘルペスの可能性があります。抗ヘルペスウイルス薬は早く始めるほうがよいため、くり返している方は前触れの段階で受診してください。再発をくり返す方には、前触れが出たらすぐに飲み始められるよう、医師の判断で飲み薬を前もって処方することがあります。目のまわりに出た、目が痛い・充血する、初めての発症で高い熱や口の中の強い痛みがある、アトピー性皮膚炎のある方で顔に広がってきたという場合は、その日のうちに対面で受診してください。
こんな症状のとき
口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスによる感染症です。一度感染したウイルスは神経の奥に潜み、発熱、紫外線、疲れやストレス、歯の治療などをきっかけに再び活発になって、同じ場所にくり返し症状が出ます。
再発のときは、まず唇のまわりにピリピリ・ムズムズした前触れがあり、その後、小さな水ぶくれが集まって出て、やがてかさぶたになります。再発は一般に軽く済むことが多い一方、初めて感染したときは、高い熱や口の中の強い痛みなど、症状が重くなることがあります。
ウイルスは水ぶくれの中身や唾液に含まれ、接触でうつります。症状がないときでもウイルスが出ていることがあるため、症状が出ている間は特に、キスやタオル・食器の共用を避けてください。
考えられる原因
発熱・かぜ
かぜなどで熱が出たあとに出ることがあります。
紫外線
海や山、スキーなどで強い日差しを浴びたあとに出ることがあります。
疲れ・ストレス・睡眠不足
体の抵抗力が落ちたときに再発しやすくなります。
歯の治療・月経など
口のまわりへの刺激や体調の変化がきっかけになることがあります。
受診の目安
- 唇にピリピリ・ムズムズする前触れがあり、以前にも口唇ヘルペスと言われたことがある
- 水ぶくれが出て、痛みやかゆみがつらい
- 年に何度もくり返している
- 市販の塗り薬を使っても良くならない
- 初めて出たので、ヘルペスかどうか確かめたい
対面の受診・救急が必要なサイン
- 目のまわりに出た、目が痛い・充血する・見えにくい(目の症状をともなうことがあるとされています。その日のうちに眼科を受診)
- 初めての発症で、高い熱や、口の中の強い痛みで水分がとれない(その日のうちに受診)
- アトピー性皮膚炎などがあり、水ぶくれが顔や体に急に広がってきた(その日のうちに受診)
- 頭痛・発熱に加えて、意識がおかしい、けいれんがある(ためらわず119番)
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- 症状の出方と、これまでの経過をうかがうこと。患部の写真は問診票からアップロードできます
- 医師が診察して、必要な場合に抗ヘルペスウイルス薬(飲み薬・塗り薬)を処方します
- 再発をくり返す方には、前触れ(ピリピリ・ムズムズ)が出た時点ですぐに飲み始められるよう、医師の判断で飲み薬を前もって処方することがあります
- 再発をくり返す方について、再発のきっかけを一緒に整理すること
- 人にうつさないための、日常生活での注意点をご説明します
オンライン診療ではできないこと
- 水ぶくれの中身を綿棒で取ってウイルスを調べる検査
- 目の症状の診察。目に症状がある場合は、眼科での対面の受診が必要です
- 皮膚を直接見て、ほかの病気(帯状疱疹やニキビなど)と見分けること。写真だけでは判断が難しい場合は、対面の受診をおすすめします
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- 市販の塗り薬で治療してもよいですか?
- 以前に医師から口唇ヘルペスと診断されたことがある方の再発であれば、薬局で買える塗り薬もあります。ただし、初めて出た場合はほかの病気との見分けが必要なため、受診してください。症状が強い場合は、塗り薬より飲み薬が基本になります。
- ウイルスを体から消すことはできますか?
- いまある抗ウイルス薬はウイルスが増えるのを抑える薬で、神経に潜んだウイルスを取り除くことはできません。一般に、再発の間隔はだんだん長くなるといわれています。
- くり返す場合、前もって薬をもらっておけますか?
- はい。再発をくり返し、前触れ(ピリピリ・ムズムズ)が自分で分かる方には、当院でも飲み薬を前もって処方し、前触れが出たらすぐに飲み始めていただくことがあります。対象になるかどうかと飲み方は、再発の回数やこれまでの経過をうかがって医師が判断します。ほかに飲んでいる薬がある方は、お薬手帳の写真を問診票から送っていただくと確認がしやすくなります。
- 仕事や外出はしてもよいですか?
- 外出を控える決まりはありませんが、水ぶくれがある間は患部を触らない、触ったら手を洗う、タオルや食器を共用しない、キスを避けるといった注意をしてください。生まれて間もない赤ちゃんでは症状が重くなることがあるとされ、アトピー性皮膚炎のある方でも広がりやすいといわれているため、こうした方との接触には特に気をつけてください。
このページの根拠
- 皮膚科Q&A「ヘルペスと帯状疱疹」(公益社団法人日本皮膚科学会)
- 救急車を上手に使いましょう ~救急車 必要なのはどんなとき?~(総務省消防庁・令和7年10月発行)
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28