便秘
出にくい状態が続くときの生活の工夫と、検査が必要なサイン。
診療科:消化器内科
便秘の多くは、食事の量や食物繊維・水分の不足、運動不足、生活リズムの乱れ、ストレスなどによるもので、生活の工夫と、医師が状態に合わせて選ぶ便秘の薬で軽くなることが多いものです。便に血が混じる、思い当たる理由がないのに体重が減っている、熱をともなう、50歳以上で便通の変化がはじめて出てきたという場合は、大腸の検査が必要なことがあるため受診してください。おなかが張って吐いてしまう、ガスも便もまったく出ない、激しい腹痛があるという場合は、すぐに救急外来を受診してください。
こんな症状のとき
便秘の感じ方は人によって違います。便の回数が減るだけでなく、硬くて出しにくい、強くいきまないと出ない、出し切れない感じが残るといった状態も、つらければ相談の対象になります。
食物繊維は小腸で消化されずに大腸まで届き、便のかさを増やしたり腸内の環境を整えたりして、おなかの調子を整えます。穀類、いも類、豆類、野菜、きのこ、果物、海藻などの植物性の食品に含まれます。
おなかの痛みと便秘や下痢をくり返す場合は、過敏性腸症候群のことがあります。一方、血便や発熱、予期しない体重減少をともなう場合や、50歳以上の方、ご自身やご家族に大腸の病気があった方では、大腸がんなどの病気がないかを検査で確かめることが勧められています。これらは過敏性腸症候群で検査が勧められる目安ですが、便秘が続くときも同じように注意したい症状と考えられるため、当てはまる場合は対面での検査ができる医療機関を受診してください。
考えられる原因
生活習慣
食事の量が少ない、食物繊維や水分が足りない、運動不足、生活リズムの乱れなどが重なると、便が硬く出にくくなることがあります。便意を我慢する習慣も関係するといわれています。
過敏性腸症候群(便秘型)
検査で異常がないのに、おなかの痛みや不快感とともに便秘をくり返します。排便で痛みが変わる、ストレスで悪化するといった特徴があります。
薬の影響
飲んでいる薬の影響で便秘になることがあると考えられています。新しい薬を飲み始めてから便秘になった場合は、自己判断でやめずに、処方した医師や薬剤師に伝えてください。
体の病気
甲状腺の働きの低下や糖尿病による神経の障害など、体の病気がおなかの症状の原因になることがあります。
大腸の病気
大腸がんや腸の炎症など。血便、予期しない体重減少、発熱をともなう場合は、大腸の検査が必要です。
受診の目安
- 便に血が混じる
- 思い当たる理由がないのに、体重が減っている
- 熱をともなう
- 50歳以上で、便秘や便通の変化がはじめて出てきた
- 以前に大腸の病気にかかったことがある、またはご家族に大腸の病気の方がいる
- 市販の便秘薬を使っても出にくい、使う回数が増えてきた
- おなかの痛みが続き、生活に支障が出ている
対面の受診・救急が必要なサイン
- おなかが張って吐いてしまう、ガスも便もまったく出ない
- 激しい腹痛があり、おなかが硬い
- 大量の血便が出た
- 顔面が蒼白で、冷や汗が出ている
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- 便の回数やかたさ、続いている期間、食事や飲んでいる薬をうかがい、大腸の検査が必要かどうかを判断すること
- 医師が診察して、必要な場合に便をやわらかくする薬などを処方します。これまでの病気や飲んでいる薬の情報が確認できない場合、初診のときと、初診からずっとオンラインで受診している方の再診では、処方は指針により7日分までです。お薬手帳やマイナ保険証の薬剤情報で確認できれば、医師の判断でそれより長く処方することがあります
- 処方は電子処方箋で、お近くの薬局で受け取れます
- 食事、水分、運動、トイレの習慣など、生活の工夫をお伝えすること
- 検査が必要な場合に、受診先の種類をご案内すること
オンライン診療ではできないこと
- 大腸カメラ(大腸内視鏡)などの大腸の検査
- 血液検査、腹部のレントゲン検査
- おなかを押しての診察、浣腸などの処置
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- 毎日便が出ないと便秘ですか?
- 回数だけで決まるものではありません。毎日出なくても、すっきり出ていて困っていなければ、心配しすぎなくて構いません。反対に、毎日出ていても、硬くて出しにくい、出し切れない感じが続いてつらい場合は、ご相談ください。
- 市販の便秘薬を使い続けてもよいですか?
- ときどき使う程度であれば問題にならないことが多いものの、使う回数が増えてきた、効きにくくなってきた、薬がないと出ないという場合は、一度ご相談ください。便秘の原因や状態に合わせて、薬の種類や使い方を見直すことがあります。
- 食物繊維は、どのようにとればよいですか?
- 穀類、いも類、豆類、野菜、きのこ、果物、海藻など、植物性の食品を毎日の食事に取り入れてください。水に溶けない食物繊維は便のかさを増やし、水に溶ける食物繊維は腸内の環境を整えます。あわせて、水分をこまめにとることも大切です。
- 大腸の検査は受けたほうがよいですか?
- 血便や発熱、予期しない体重減少がある場合、50歳以上の方、以前に大腸の病気にかかったことがある方、ご家族に大腸の病気の方がいる場合は、大腸内視鏡などの検査が勧められています。オンラインでは検査ができないため、必要と判断した場合は対面での検査をご案内します。
このページの根拠
- 患者さんとご家族のための過敏性腸症候群(IBS)ガイド2023(日本消化器病学会(協力:日本消化管学会・日本神経消化器病学会・日本心身医学会)・2023年11月30日発行)
- 食物繊維(厚生労働省 e-ヘルスネット・最終更新日 2026年2月16日)
- 救急車を上手に使いましょう ~救急車 必要なのはどんなとき?~(総務省消防庁・令和7年10月発行)
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28