むくみ(浮腫)
夕方だけの足のむくみと、放っておけないむくみを見分けます。
足のむくみの多くは、立ち仕事や長時間座ったままの姿勢、塩分のとりすぎ、生理の周期などによる一時的なもので、一晩休むと軽くなります。両足のむくみが数日以上続く、短い期間で体重が増えた、息切れやだるさをともなうという場合は、心臓・腎臓・肝臓・甲状腺の病気や薬の影響が隠れていることがあるため、血液検査や尿検査のできる医療機関を受診してください。片足だけが急に腫れて痛み、熱をもっている場合は、深部静脈血栓症(足の静脈に血のかたまりができる病気)の可能性があるため、その日のうちに受診してください。これに息苦しさや胸の痛みが加わったときは、ためらわず119番に連絡してください。
こんな症状のとき
むくみは、体の水分が血管の外にしみ出して、皮膚の下にたまった状態です。すねの前側を指で10秒ほど押したときに、へこみが残るかどうかが目安になります。夕方に足がむくみ、朝には戻っているという変化は、多くの方に見られる一時的なものです。
気をつけたいのは、両足が何日も続けてむくみ、朝になっても戻らない場合です。心臓の働きが落ちている、腎臓からたんぱくが漏れている、肝臓の働きが落ちているといった状態では、体に水分がたまり、体重の増加や息切れをともなうことがあります。むくみだけでは原因を決められないため、血液検査と尿検査で確かめます。
片側の足だけが急に腫れる場合は、考え方が変わります。ふくらはぎの痛み、熱感、赤みをともなうときは、静脈に血のかたまりができる深部静脈血栓症を考えます。このかたまりが肺に流れると、急な息苦しさや胸の痛みを起こすことがあり、急いだ対応が必要です。
考えられる原因
生活によるもの(一時的なむくみ)
長時間の立ち仕事、座りっぱなし、塩分のとりすぎ、睡眠不足、長距離の移動などで起こります。足を高くして休む、歩く、塩分を控えるといったことで軽くなることが多いむくみです。
心臓の働きの低下(心不全)
心臓が血液を送り出す力が落ちると、両足がむくみ、体重が増え、坂道や階段での息切れ、横になったときの息苦しさが出ることがあります。年齢を重ねた方や、高血圧・心臓の病気のある方では注意が必要です。
腎臓・肝臓の病気
腎臓からたんぱくが漏れる、肝臓で作られるたんぱくが減るといった状態でも、体に水分がたまります。尿の泡立ちが続く、尿の量が減った、皮膚や白目が黄色いといった変化をともなうことがあります。
薬の影響
一部の血圧の薬、痛み止め、ステロイド、ホルモンの薬などで、むくみが出ることがあります。新しく薬を飲み始めたあとからむくみが出た場合は、お薬手帳を持って相談してください。
静脈やリンパの流れの問題
下肢静脈瘤では、夕方の足のだるさやむくみ、血管の浮き出しが見られます。片足が急に腫れて痛む場合は、深部静脈血栓症を考えます。手術でリンパの流れが変わった方では、腕や足のむくみが続くことがあります。
甲状腺の働きの低下
甲状腺ホルモンが不足すると、顔やまぶたのむくみ、だるさ、寒がり、体重の増加、便秘などが出ることがあります。血液検査で調べられます。
受診の目安
- 両足のむくみが、朝になっても戻らない日が数日以上続く
- 短い期間で体重が増えた(週に2kg以上など)
- むくみに加えて、坂道や階段での息切れ、横になったときの息苦しさがある
- 尿の量が減った、尿の泡立ちが続く
- まぶたや顔がむくむ、だるさや寒がりをともなう
- 新しい薬を飲み始めてから、むくみが出てきた
- 健診で、尿たんぱくや腎臓の数値の異常を指摘された
対面の受診・救急が必要なサイン
- 片足だけが急に腫れて痛み、熱をもっている、赤くなっている(深部静脈血栓症の可能性があります。その日のうちに受診してください)
- 足の腫れに加えて、急な息苦しさ、胸の痛み、息を吸うと痛むといった症状がある(ためらわず119番に連絡してください)
- 横になると息が苦しくて眠れない、座っているほうが楽
- 唇や爪が青紫色になっている
- 顔やのど、くちびるが急に腫れて、息がしにくい
- むくみとともに、尿がほとんど出なくなった
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- むくみの出方(片足か両足か、朝も残るか、いつからか)をうかがい、急いだ対応が必要かどうかを判断すること
- むくんだ足の写真を、問診票からアップロードしていただけます。体重の記録があれば、あわせてご相談いただけます
- 飲んでいる薬が関係していないかを確かめること。お薬手帳の写真も問診票から送れます
- 塩分の控え方、足を高くして休む、こまめに歩くなど、生活の中でできる工夫をお伝えすること
- 血液検査・尿検査が必要かどうかを判断し、受診先の種類をご案内すること
オンライン診療ではできないこと
- むくみを指で押して、へこみの残り方を確かめる診察
- 血液検査・尿検査。心臓・腎臓・肝臓・甲状腺の働きや、たんぱく尿を確かめるのに欠かせない検査で、対面でしか行えません
- 胸のレントゲン、心電図、心臓の超音波検査
- 足の静脈に血のかたまりがないかを調べる超音波検査
- 妊娠中・授乳中の方の診察。対面での受診をおすすめします
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- 夕方になると足がむくみます。受診したほうがよいですか?
- 夕方にむくみ、一晩休むと朝には戻るという変化であれば、立ち仕事や座りっぱなしによる一時的なむくみのことが多いものです。足を高くして休む、ふくらはぎを動かす、塩分を控えるといった工夫を試してください。朝になっても戻らない、だんだんひどくなる、息切れや体重の増加をともなうという場合は、受診をおすすめします。
- むくみをとる薬やサプリメントを自分で使ってもよいですか?
- 自己判断での利尿薬の使用はおすすめできません。むくみの原因によっては、水分や塩分のバランスが崩れて、かえって体調を悪くすることがあります。市販の薬やサプリメントを使う前に、むくみの原因を確かめてください。すでに利尿薬を処方されている方は、量を自分で変えずに医師にご相談ください。
- 片足だけがむくんでいます。何が考えられますか?
- 片側だけのむくみは、両足のむくみとは分けて考えます。急に腫れて痛む、熱をもっている、赤くなっているという場合は、深部静脈血栓症の可能性があるため、その日のうちに受診してください。急な息苦しさや胸の痛みが加わったときは、ためらわず119番に連絡してください。長時間の移動や手術のあと、長く寝ていたあとは、起こりやすくなるとされています。
- むくみはオンライン診療で相談できますか?
- はい。むくみの出方や経過、飲んでいる薬をうかがい、急いだ対応が必要かどうかを整理できます。ただし、むくみの原因を確かめるには血液検査と尿検査が欠かせず、画面越しには行えません。検査が必要と判断した場合は、採血のできる医療機関での対面の受診をご案内します。
このページの根拠
- 救急車を上手に使いましょう ~救急車 必要なのはどんなとき?~(総務省消防庁・令和7年10月発行)
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28