花粉症・アレルギー性鼻炎
症状が出る前から始めるほうが、シーズンを楽に過ごせます。
診療科:アレルギー科
毎年同じ時期に、透明でさらさらの鼻水・くしゃみ・目のかゆみが出るなら、花粉症の可能性が高い状態です。市販薬で足りている場合はそれで構いませんが、眠気が強くて仕事に支障が出る、市販薬では効かない、毎年つらい思いをしているという場合は受診してください。息が苦しい、ぜいぜいと音がする、顔や唇が腫れてきたという場合は、アレルギーが強く出ている可能性があるため、すぐに救急外来を受診してください。
こんな症状のとき
花粉症は、花粉に対する体の過剰な反応です。かぜとの見分け方は、鼻水の性質と経過にあります。花粉症の鼻水は透明でさらさらしていて、毎年同じ時期にくり返し、熱は出ません。かぜの鼻水は数日で黄色く濁ってきて、1〜2週間で治まります。
花粉症の薬は、症状が出そろってから飲み始めるより、シーズンの初めから使うほうが、そのシーズン全体を楽に過ごせるとされています。毎年つらい時期がはっきりしている方は、その少し前からの開始を検討してください。
花粉症のお薬は、飲み薬・鼻に使う薬(点鼻薬)・目薬の3つに大きく分かれます。飲み薬の中心は抗ヒスタミン薬で、アレルギーの反応で出るヒスタミンという物質の働きをおさえ、くしゃみ・鼻水・かゆみをやわらげます。種類が多く、1日に飲む回数や眠気の出方に差があります。「効くけれど眠くて使えない」という場合は、我慢せずご相談ください。眠気の少ない選択肢があります。鼻づまりが強いときは、鼻の奥の炎症や腫れに働く飲み薬を足したり、鼻に噴くステロイドの点鼻薬を組み合わせたりします。ステロイドの点鼻薬は鼻水にも鼻づまりにも使われ、毎日続けて使ううちに効き方がはっきりしてくるタイプです。体質や症状に合わせて漢方薬を使うこともあります。
症状が出てから飲み始めても、遅すぎるということはありません。飲み方はお薬によって違うため、症状が出ない日の飲み方も、処方のときの医師・薬剤師の説明に従ってください。自分の判断で量を減らしたり、飲んだりやめたりをくり返したりすると、症状が落ち着きにくくなります。去年のお薬が残っている場合は、使う前に使用期限と、いまの持病や飲んでいるお薬との飲み合わせを薬剤師にご確認ください。
毎年つらい方は、シーズンが来る前に、去年のことを思い出してメモしておくと、受診のときに役立ちます。いつごろから症状が出ていつごろまで続いたか、つらかった症状(鼻水・鼻づまり・目のかゆみなど)、使った薬の名前と量、効き方、眠気などの副作用で困ったことがあったか、市販薬を使ったかどうかの5つです。
考えられる原因
スギ・ヒノキ花粉
春先が中心です。同じ花粉でも地域によって飛ぶ時期が異なるため、住んでいる地域の飛散予測を目安にしてください。
イネ科・ブタクサなどの花粉
初夏から秋にかけて。夏や秋に症状が出る場合は、こちらを考えます。
ハウスダスト・ダニ
季節に関係なく1年を通して症状が出ます。朝起きたときのくしゃみが多いのが特徴です。
ペットの毛やフケ、カビ
特定の場所や動物に近づくと症状が出る場合に考えます。
受診の目安
- 市販薬を使っても症状が抑えられない、または毎年つらく、早めにお薬を始めたい
- 薬の眠気が強く、仕事や運転に支障が出ている
- 鼻づまりがひどく、口呼吸や睡眠不足になっている
- 目のかゆみが強く、こすってしまう
- 咳やぜいぜいをともなうようになった
- 熱やのどの強い痛みが出た(花粉症では熱は出ません。かぜなどの感染症が重なっていることがあります)
- 何にアレルギーがあるのか調べたい
対面の受診・救急が必要なサイン
- 息が苦しい、ぜいぜい・ヒューヒューと音がする
- 顔・唇・まぶたが急に腫れてきた
- のどが締めつけられる感じがする
- 全身にじんましんが出て、気分が悪い
- 血圧が下がって意識が遠のく感じがする、呼びかけへの反応が鈍い
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- 症状と時期をうかがい、花粉症かどうかの見当をつけること
- 医師が診察して、症状に合わせたお薬を必要な場合に処方すること。処方は電子処方箋で、お近くの薬局で受け取れます(受け取る薬局はあとから変更できます)
- 毎年症状が出る方について、シーズン前からの開始を計画すること。ほかの医療機関で処方されていたお薬も、お薬手帳やマイナ保険証の薬剤情報で確認できれば、続けて処方することがあります(日数は指針の範囲で医師が判断します。お薬手帳の写真は問診票から送れます)
- 鼻づまりが強いときの点鼻薬や、目のかゆみ・充血への目薬も、医師が診察して必要な場合に処方すること(当院は内科・アレルギー科として目薬を処方しています)
- 眠気の少ないお薬への変更を検討すること。市販薬との併用や使い分けについてもお伝えします(車の運転をする仕事の方は、診察のときにお伝えください)
オンライン診療ではできないこと
- 血液検査による、何にアレルギーがあるかの特定。インフルエンザや新型コロナウイルスの検査もできません
- 鼻の中を直接見て、粘膜の状態を確かめること
- 舌下免疫療法の開始。導入時は対面での診察と検査が必要です
- 目の症状が強い場合の、眼科的な診察。また、妊娠中・授乳中の方、妊娠の可能性がある方には、対面での受診をおすすめしています
- 持病や飲んでいるお薬などの情報が確認できない場合の、8日分以上の処方。オンライン診療の指針により、初診のときと、初診からずっとオンラインで受診している方の再診では、7日分までとなります。お薬手帳やマイナ保険証の薬剤情報で確認できれば、医師の判断でそれより長く処方することがあります
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- かぜと花粉症は、どう見分ければよいですか?
- 鼻水が透明でさらさらしていて、目のかゆみをともない、熱が出ず、毎年同じ時期にくり返すなら花粉症を考えます。鼻水が数日で黄色く濁ってきて、のどの痛みや微熱をともない、1〜2週間で治まるならかぜです。花粉症でものどがイガイガすることはありますが、強い痛みがあるときはかぜなどの炎症を考えます。花粉症の時期にかぜが重なることもあります。なお、かぜの多くはウイルスによるもので、抗菌薬(抗生物質)は効きません。花粉症も抗菌薬で良くなるものではなく、症状に合わせて抗アレルギー薬などを使います。鼻水が黄色く濁ってきても、それだけで抗菌薬が必要とは限らず、経過から細菌による副鼻腔炎が考えられる場合に、医師の判断で処方することがあります。判断に迷うときはご相談ください。
- いつから薬を飲み始めればよいですか?
- 毎年つらい時期がはっきりしている方は、その時期の少し前から始めることで、シーズン全体の症状が軽くなることが期待できます。花粉は種類によって飛ぶ時期が違い、スギ・ヒノキは春先が中心、イネ科やブタクサなどは初夏から秋にかけてです。地域の花粉の飛散予測を目安にご相談ください。ハウスダスト・ダニは季節に関係なく1年を通して症状が出ます。
- 薬のほかに、暮らしの中でできる対策はありますか?
- 花粉をできるだけ体に入れないようにする工夫が、一般に勧められています。花粉の多い日はマスクやメガネを使う、帰宅したら玄関の外で衣服や髪についた花粉を払う、花粉の多い日は洗濯物や布団を外に干さない、といったことです。効果の程度には個人差があり、これだけで症状がなくなるものではありませんが、取り入れやすいものから試してみてください。
- 市販薬と処方薬は何が違いますか?
- 成分が同じものもあります。違いは、症状に合わせて種類を選べること、眠気の少ないものを検討できること、鼻づまりが強い場合に点鼻薬を組み合わせられること、そして保険が適用されることです。市販薬で足りていれば、無理に受診する必要はありません。花粉症のお薬を飲んでいるときにかぜをひいた場合は、市販のかぜ薬に似た成分が含まれていることがあるため、一緒に使う前に医師や薬剤師にご相談ください。
- 花粉症はオンライン診療で診てもらえますか?
- 毎年症状が出ていて、経過がはっきりしている方であれば、オンラインでご相談いただきやすい症状です。ただし、はじめて症状が出た方や、何にアレルギーがあるのか調べたい方は、検査のできる医療機関の受診をご案内することがあります。なお、持病や飲んでいるお薬などの情報が確認できない場合、処方は7日分までとなります(オンライン診療の指針)。お薬手帳はあると助かりますが、なくても受診できます。
このページの根拠
- 救急車を上手に使いましょう ~救急車 必要なのはどんなとき?~(総務省消防庁・令和7年10月発行)
- アレルギーポータル「アナフィラキシー」(日本アレルギー学会・最終更新 2026年4月9日)
- 花粉症環境保健マニュアル(環境省・2014年1月改訂版)
- オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省・平成30年3月(令和8年4月改訂))
- 「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に関するQ&A(厚生労働省・令和8年4月改訂)
- 電子処方箋(厚生労働省)
- 抗微生物薬適正使用の手引き 第四版 ダイジェスト版(厚生労働省 健康・生活衛生局 感染症対策部・第四版)
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28