腰痛
多くは数週間で軽くなります。急ぐべきサインの見分け方。
腰痛の多くは、画像検査をしても原因がはっきりしないタイプ(非特異的腰痛)で、痛みに応じて動ける範囲で体を動かしながら、解熱鎮痛薬や湿布などの外用薬で様子をみることが基本になります。強い痛みで日常生活が送れない、おしりから足に広がるしびれがある、4〜6週間たっても軽くならないという場合は、レントゲンなどの検査ができる整形外科での対面の受診をおすすめします。足に力が入らない、尿が出ない・漏れる、発熱をともなう、がんの治療を受けたことがあるという場合は、急いで対応が必要な病気が隠れていることがあるため、すぐに受診してください。
こんな症状のとき
腰痛は、多くの方が一生のうちに一度は経験する、ありふれた症状です。そのうち大部分は、背骨や神経にはっきりした異常が見つからない「非特異的腰痛」で、腰まわりの筋肉や関節、椎間板への負担が重なって起こると考えられています。多くは数日から数週間のうちに軽くなっていきます。
以前は「腰が痛いときは寝ているのがよい」と言われていましたが、現在は、強い痛みの時期をのぞいて、痛みに応じて動ける範囲で日常の生活を続けたほうが経過がよいと考えられています。長く横になっていると腰を支える筋肉が落ち、かえって痛みが長引くことがあります。
一方で、腰痛のごく一部には、骨折・感染・腫瘍・内臓の病気など、早く見つけたい原因が隠れています。発熱がある、がんの治療を受けたことがある、安静にしていても夜に痛みが強まる、足の力が入らない、排尿に異常があるといった特徴があるときは、画像検査や血液検査ができる医療機関での対面の受診が必要です。
考えられる原因
非特異的腰痛(腰まわりの負担)
もっとも多いタイプです。長時間の座り仕事、中腰の作業、重いものを持ち上げた動作などがきっかけになります。原因を一つに特定できないことがほとんどです。
腰椎椎間板ヘルニア
背骨のクッション(椎間板)が飛び出して神経を圧迫します。おしりから足の裏側にかけて痛みやしびれが走るのが特徴で、前かがみやくしゃみで強くなることがあります。
腰部脊柱管狭窄症
神経の通り道が狭くなるもので、中高年に多く見られます。しばらく歩くと足がしびれて歩けなくなり、前かがみで休むとまた歩けるようになる、という歩き方の変化が手がかりです。
骨粗しょう症による背骨の圧迫骨折
しりもちや軽い転倒のあと、あるいは思い当たるきっかけがなくても起こります。寝返りや起き上がりのときに強く痛むことが多く、レントゲンでの確認が必要です。
背骨の感染・腫瘍、内臓の病気
細菌の感染やがんの転移のほか、腎盂腎炎、尿路結石、大動脈の病気などでも腰や背中が痛むことがあります。発熱、血尿、突然の激しい痛みなどが手がかりになります。
受診の目安
- 4〜6週間たっても痛みが軽くならない
- おしりから足にかけて広がる痛みやしびれがある
- しばらく歩くと足がしびれ、休むとまた歩けるようになる
- 痛みで夜眠れない、仕事や家事が続けられない
- 市販の痛み止めを、何日も続けて使っている
- 転んだあとから痛む、骨粗しょう症を指摘されたことがある
対面の受診・救急が必要なサイン
- 足に力が入らない、つまずく、足首が持ち上がらない
- 尿が出ない、尿や便が漏れる、おしりのまわりの感覚が鈍い
- 発熱をともなう強い腰の痛み
- がんの治療を受けたことがあり、腰の痛みが続く、夜間に強くなる
- 背中から腰に引き裂かれるような突然の激しい痛みと、冷や汗(119番に連絡してください)
- 高いところからの転落や交通事故のあとに、強い痛みが続く
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- 痛みの出かた、経過、足の症状をうかがい、急いで検査が必要な腰痛かどうかを一緒に確かめ、受診先をご案内できます
- 医師が診察して、必要な場合に、解熱鎮痛薬や湿布などの外用薬、漢方薬を処方します。これまでの病気や飲んでいる薬の情報が確認できない場合、初診のときと、初診からずっとオンラインで受診している方の再診では、処方は指針により7日分までです
- 処方は電子処方箋で、お近くの薬局で受け取れます。受け取る薬局は、あとから変更できます
- 仕事や家事での体の使い方、温め方、動かし方の目安をご相談いただけます
- 仕事を休む必要があるときの診断書を、医師が診察して必要と判断した場合に作成します
オンライン診療ではできないこと
- レントゲン・CT・MRIなどの画像検査
- 腰や足を動かして調べる診察、筋力や反射の確認
- 神経ブロックなどの注射や、リハビリテーション
- 麻薬・向精神薬の処方。初診のオンライン診療と、初診からずっとオンラインで受診している方の再診では、指針により処方できません
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- 腰が痛いときは、安静にしていたほうがよいですか?
- 痛みが強い最初の数日は、無理のない姿勢で休んでください。ただし、その後もずっと横になっていると、腰を支える筋肉が落ちて痛みが長引くことがあります。痛みに応じて、歩く、家事をするといった日常の動作から戻していくのがすすめられています。動かすと痛みが強くなる動作は、しばらく避けてください。
- 湿布と飲み薬は、どちらを使えばよいですか?
- 痛む場所がはっきりしていて範囲が狭いときは、湿布などの外用薬が使いやすいものです。痛みが強い、広い範囲に出ているというときは、飲み薬の解熱鎮痛薬を使うことがあります。胃の弱い方や、ほかに薬を飲んでいる方は飲み合わせの確認が必要ですので、診察のときにお薬手帳の内容をお知らせください。
- 腰痛は何科を受診すればよいですか?
- 足のしびれや力の入りにくさ、転んだあとの痛み、レントゲンでの確認が必要と思われる場合は、整形外科での対面の受診をおすすめします。発熱や血尿をともなうときは内科・泌尿器科の受診が向いています。どこを受診すればよいか迷う場合は、オンラインでご相談いただければ、症状から受診先をご案内します。
- 腰痛で仕事を休むときの診断書は、お願いできますか?
- 医師が診察して必要と判断した場合に作成します。当院様式の診断書はPDFでマイページに、診察当日にお渡しします。会社指定の用紙がある場合は、予約時の問診またはマイページから用紙の画像・PDFをアップロードしていただければ、医師が記入したものをPDFでお返しします。
このページの根拠
- 救急車を上手に使いましょう ~救急車 必要なのはどんなとき?~(総務省消防庁・令和7年10月発行)
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28