足底腱膜炎(かかとの痛み)
朝の一歩目が痛い。足の裏の腱膜への負担で起こります。
足底腱膜炎は、かかとから足の指の付け根までを支える腱膜に、立ち仕事や運動、体重などの負担が重なって起こる痛みで、朝起きて最初の一歩や、座っていたあとの歩き始めに強く痛むのが特徴です。ふくらはぎと足の裏を伸ばすストレッチ、クッション性のある靴や中敷き、体重の管理が治療の柱で、痛みが強いときは外用薬を併用します。転んだあとに体重をかけられない、かかとが赤く腫れて熱をもつ、発熱をともなうという場合は、別の原因を考える必要があるため、すぐに受診してください。
こんな症状のとき
足の裏には、かかとの骨から足の指の付け根まで張られた腱膜があり、歩くときのばねの役割をしています。ここに負担が重なると、かかとの前寄りの部分を中心に痛みが出ます。朝の第一歩が強く痛み、歩いているうちに少し楽になり、夕方にまた痛くなる、という出かたが典型です。
立ち仕事や長い距離を歩く仕事、ランニングを始めた・量を増やしたとき、体重が増えたとき、底の薄い靴やすり減った靴を履き続けているときに起こりやすくなります。ふくらはぎの筋肉が硬いことも、足の裏への負担を増やす要因になります。
多くは、負担を減らしながらストレッチを続けることで、数か月かけて落ち着いていきます。ただし時間のかかる症状のため、途中で自己流に戻してしまうと痛みがぶり返しやすいのが難しいところです。数か月続けても変わらない場合や、かかとの痛み方がいつもと違う場合は、整形外科での対面の受診をおすすめします。
考えられる原因
足底腱膜への負担(もっとも多い)
立ち仕事、長距離の歩行やランニング、体重の増加、合わない靴などが重なって起こります。朝の第一歩の痛みが手がかりです。
ふくらはぎ・アキレス腱の硬さ
ふくらはぎが硬いと足首が反りにくくなり、足の裏への負担が増えます。アキレス腱の付け根が痛む場合は、別の部位の炎症を考えます。
かかとの骨の疲労骨折
運動量を急に増やしたあとに起こります。歩くたびに痛む、かかとを両側から押すと痛むといった特徴があり、画像検査での確認が必要です。
痛風・関節リウマチなどの炎症
赤く腫れて熱をもつ、ほかの関節も痛むという場合は、結晶や炎症性の病気を考えます。血液検査が必要になります。
足根管症候群などの神経の問題
かかとから足の裏にかけて、しびれや焼けるような痛みが出ることがあります。夜間に強まることもあり、神経の診察が必要です。
受診の目安
- 朝の第一歩の痛みが1か月以上続いている
- ストレッチや靴の見直しを続けても軽くならない
- 痛みで仕事や運動を続けられない
- 足の裏にしびれや、焼けるような痛みがある
- 運動量を急に増やしたあとから痛みが出た
- 市販の痛み止めや湿布を続けて使っている
対面の受診・救急が必要なサイン
- 転んだ、高いところから飛び降りたあとに、かかとに体重をかけられない
- かかとが赤く腫れて熱をもち、強く痛む
- かかとの痛みに発熱をともなう
- 足の指が白く、または紫色になって冷たい
- 足に深い傷があり、そこから腫れや痛みが広がってきた
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- 痛む場所、時間帯による変化、運動や仕事との関係をうかがい、足底腱膜炎として様子をみてよいかを一緒に確かめられます
- ふくらはぎと足の裏のストレッチ、靴や中敷きの選び方、運動量の戻し方をご相談いただけます
- 医師が診察して、必要な場合に、湿布などの外用薬や解熱鎮痛薬を処方します。これまでの病気や飲んでいる薬の情報が確認できない場合、初診のときと、初診からずっとオンラインで受診している方の再診では、処方は指針により7日分までです
- 痛む部分の写真を、問診票からアップロードしていただけます
- 整形外科での対面の受診が必要かどうかをお伝えできます
オンライン診療ではできないこと
- かかとや足の裏を押して、痛む場所を確かめる診察
- レントゲンや超音波などの画像検査、疲労骨折の確認
- かかとへの注射や、体外衝撃波などの治療
- 中敷き(インソール)や装具の作製
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- かかとが痛いとき、歩いてもよいですか?
- 痛みが出ない範囲であれば、日常の歩行は続けてかまいません。ただし、長距離のランニングや、底の薄い靴での長時間の歩行は、しばらく控えてください。クッション性のある靴に変えるだけでも、負担が減って楽になることがあります。
- どんなストレッチをすればよいですか?
- ふくらはぎを伸ばすストレッチと、足の指を手で反らせて足の裏を伸ばすストレッチが基本です。朝起きて立ち上がる前や、入浴後などに、反動をつけずにゆっくり行ってください。痛みが強くなる強さでは行わず、続けられる範囲を保つことが大切です。
- どのくらいで痛みは落ち着きますか?
- 個人差が大きく、数か月単位でゆっくり軽くなっていくことが多い症状です。すぐに変化がなくても、負担を減らしてストレッチを続けることに意味があります。数か月続けても変わらない、日常生活に支障が出ているという場合は、整形外科での対面の受診をおすすめします。
- 市販の中敷きを使ってもよいですか?
- かかとにクッションのある中敷きで楽になる方は少なくありません。まず市販のものを試し、合わない場合や痛みが続く場合は、足の形に合わせた中敷きの作製を検討します。作製は対面での計測が必要なため、整形外科などでご相談ください。
このページの根拠
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28