PMS(月経前症候群)
生理前だけの心と体の不調は、記録をつけると対処しやすくなります。
診療科:婦人科
PMS(月経前症候群)は、生理の前にイライラ・気分の落ち込み・むくみ・頭痛・乳房の張りなどが出て、生理が始まると軽くなる状態で、症状の記録をつけながらオンラインでも相談できます。気分の症状が強く生活や人間関係に大きな支障がある場合や、生理の周期に関係なく不調が続く場合は、婦人科や心療内科での対面の診療をおすすめします。自分を傷つけたい気持ちがあるときは、ひとりで抱えず、すぐに身近な人や医療機関に助けを求めてください。
こんな症状のとき
PMSの症状は、体と心の両方に出ます。体の症状は、お腹の張り、肩こり、頭痛、むくみ、体重の増加、便秘、乳房の張りなど。心の症状は、イライラ、怒りっぽくなる、やる気が出ない、集中できないなどです。心の症状が特に強い場合は、月経前不快気分障害(PMDD)と呼ばれます。
こうした生理前の変化は程度の差はあれ多くの方にありますが、生活に支障が出るほどのPMSは、生理のある女性の2〜10%に起こるとされています。原因ははっきりしておらず、ホルモンの変化、脳内の物質、食事や生活習慣などが関係すると考えられています。
PMSかどうかは、症状と、それがいつ出るかで判断します。そのため、毎日の症状を記録する「症状日誌」が役に立ちます。記録してみると「生理前の数日だけ」と分かって対処しやすくなることもあれば、「周期に関係なくずっと不調」と分かり、別の原因を考えるきっかけになることもあります。
考えられる原因
ホルモンの変化
原因はいまだ明確ではないとされていますが、排卵のあとから生理までの時期のホルモンの変化が、心と体の症状に関係していると考えられています。生理が始まると症状が軽くなるのが特徴です。
生活習慣・ストレス
カフェイン、糖分、塩分、アルコールのとり方や、運動不足、ストレスが症状に影響すると考えられています。
PMSに似たほかの病気
甲状腺の病気、貧血、うつ病などでも、似た症状が出ることがあります。PMSと判断する前に、これらがないかを確かめます。
受診の目安
- 生理前の不調で、仕事や家事、人間関係に支障が出ている
- 生理前になるとイライラや落ち込みが強く、自分でコントロールできない
- むくみ、頭痛、乳房の張りなど体の症状がつらい
- 市販薬や生活の工夫では、楽にならない
- 生理の周期に関係なく、気分の落ち込みやだるさが続いている
対面の受診・救急が必要なサイン
- 自分を傷つけたい、消えてしまいたいという気持ちがある
- 気分の落ち込みで、食事や睡眠がほとんどとれない状態が続いている
- 妊娠の可能性があり、下腹部の痛みや出血がある
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- 症状と時期をうかがい、PMSらしいか、ほかの原因を調べるべきかを判断すること
- 症状日誌の付け方をお伝えし、記録をもとにご相談いただけます
- 食事・睡眠・運動など、生活の中でできる工夫をお伝えすること
- 初診のオンライン診療から、医師が診察して、必要な場合に体の症状に対する痛み止めや漢方薬を処方します
- 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)は、月経困難症などの治療として保険適用で処方できます。PMSの症状だけでは保険適用にならない場合があります。処方の前に、血栓症のリスク(喫煙、年齢、持病、前兆のある片頭痛など)を確認し、使えるかどうかを医師が判断します
- 気分の症状が強い場合に、婦人科や心療内科など受診先の種類をご案内すること
オンライン診療ではできないこと
- 抗不安薬などの向精神薬の処方。オンライン診療の指針により、初診のオンライン診療では処方できません
- PMDD(月経前不快気分障害)に使われることがある抗うつ薬(SSRI)は、当院では扱っていません。婦人科や心療内科での対面の診療をおすすめします
- 気分の症状が強い場合の専門的な評価と治療。婦人科や心療内科での対面の診療をおすすめします
- 血液検査による、甲状腺の病気や貧血の確認
- 妊娠中・授乳中の方の診察。対面での受診をおすすめします
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- PMSかどうか、どうすれば分かりますか?
- 症状と、それが出る時期で判断します。毎日の体と心の状態を数か月(2〜3か月ほどが一つの目安です)記録すると、生理前に症状が出て生理が始まると軽くなる、というパターンがあるかが分かります。記録は受診のときにも大切な情報になります。婦人科での対面の診察が必要かどうかも、記録をもとに判断しやすくなります。
- 生理前のイライラや落ち込みがひどいとき、オンラインで薬をもらえますか?
- 抗不安薬などの向精神薬は、オンライン診療の指針により、初診のオンライン診療では処方できません。気分の症状が強い場合は、婦人科や心療内科での対面の診療をおすすめします。オンラインでは、症状の整理や生活の工夫のほか、体の症状に対する痛み止めや漢方薬を、初診から医師の判断で処方します。
- 自分でできる対処はありますか?
- カフェイン、糖分、塩分、アルコールを控えめにする、適度な運動をする、睡眠をしっかりとる、といった工夫が試されています。症状日誌をつけて「つらい時期」を把握しておくと、その時期に予定を詰め込みすぎないなど、前もって備えることもできます。
- 何科を受診すればよいですか?
- まずは婦人科が適しています。気分の症状が中心で、生理の周期に関係なく不調が続く場合は、心療内科や精神科との連携が必要になることがあります。体の症状のご相談であれば、内科でも受け付けています。
このページの根拠
- 月経前症候群(PMS)(女性の健康推進室 ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班監修))
- 生理痛(月経痛)(女性の健康推進室 ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班監修))
- オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省・平成30年3月(令和8年4月改訂))
- 「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に関するQ&A(厚生労働省・令和8年4月改訂)
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28