後鼻漏(のどに鼻水が流れる)
鼻水がのどの奥に流れて、咳払いやのどの違和感が続く状態です。
鼻水がのどの奥へ流れ落ちる感じが続き、咳払い、痰がからむ、朝の咳、のどの違和感が出る状態を後鼻漏といいます。後鼻漏そのものは病名ではなく、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、かぜのあとの鼻の炎症などが背景にあることが多いため、もとの原因を治療することが基本です。2週間以上続く、色のついた鼻水が続く、顔や歯の痛みをともなうという場合は受診してください。片側だけの血の混じった鼻水が続く、顔や目のまわりの強い腫れ・痛み、高い熱、ものが二重に見える・見えにくいという場合は、その日のうちに受診してください。
こんな症状のとき
鼻と副鼻腔では、1日を通して鼻水が作られ、その多くは気づかないうちにのどへ流れています。鼻水の量が増えたり、粘りけが強くなったりすると、のどへ流れる感じをはっきり自覚するようになります。これが後鼻漏です。
のどに絡む感じ、咳払いをくり返す、痰が出る、朝起きたときに咳が出る、口の中がねばつくといった症状が起こります。横になると流れ込みやすいため、寝る前や朝に強くなるのが特徴です。声がかすれたり、のどに違和感が続いたりすることもあります。
背景として多いのは、副鼻腔炎(鼻とつながった骨の空洞の炎症)とアレルギー性鼻炎です。かぜのあとに鼻の炎症が長引いて起こることもあります。後鼻漏だけを止める薬はないため、原因の治療とあわせて、鼻の通りをよくすることが対処の中心になります。
考えられる原因
副鼻腔炎
粘りけのある色のついた鼻水、鼻づまり、頬や額の重い感じ、においが分かりにくいといった症状をともないます。長引くと慢性の副鼻腔炎になります。
アレルギー性鼻炎
透明でさらさらの鼻水、くしゃみ、鼻づまりをともないます。季節性のものと、ハウスダストなどによる通年性のものがあります。
かぜのあとの鼻の炎症
かぜが治まったあとも、鼻の粘膜の炎症が残って鼻水が続くことがあります。
鼻の乾燥・加齢による変化
鼻水の量そのものが多くなくても、粘りけが強くなると流れる感じを自覚しやすくなります。
鼻の形の問題
鼻の仕切りが曲がっている、鼻の中にポリープがあるといった場合、鼻水が流れにくくなります。鼻の中を見る診察が必要です。
受診の目安
- のどに流れる感じや咳払いが2週間以上続いている
- 色のついた、粘りけのある鼻水が続く
- 頬・額・目の奥が重い、歯が浮くように痛む
- においが分かりにくい
- 咳が長引いて、夜や朝につらい
- 毎年同じ時期にくり返す、ハウスダストで悪化する
- 声のかすれや、のどの違和感が続いている
対面の受診・救急が必要なサイン
- 片側だけの、血の混じった鼻水が続いている(早めに耳鼻科を受診)
- 目のまわりや額が赤く腫れて強く痛む(その日のうちに受診)
- ものが二重に見える、見えにくい、目が動かしにくい(その日のうちに受診)
- 高い熱と、激しい頭痛やうなじの硬さをともなう(ためらわず119番)
- 息苦しさや、飲み込めないほどの強いのどの痛みをともなう(その日のうちに受診)
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- 鼻水の色と性状、続いている期間、季節との関係をうかがい、背景にある原因の見当をつけること
- アレルギー性鼻炎が考えられる場合に、医師が診察して、必要な場合に抗アレルギー薬の飲み薬や点鼻薬を処方します
- 副鼻腔炎が考えられる場合に、医師が症状と経過をみて、必要と判断すれば抗菌薬や、鼻水を出しやすくする薬を処方します
- 鼻のかみ方、部屋の湿度、寝るときの姿勢など、生活の工夫をご説明します
- 鼻の中を見る診察や画像の検査が必要な場合に、耳鼻科での対面の受診をご案内します
オンライン診療ではできないこと
- 鼻の中やのどの奥を、器具を使って直接見る診察
- 副鼻腔のレントゲンやCTなどの画像の検査
- 鼻の処置(吸引)や、ネブライザーによる治療
- 何にアレルギーがあるかを調べる血液検査
- 鼻の手術が必要な場合の治療
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- 後鼻漏は病気ですか?
- 後鼻漏は症状を表す言葉で、病名ではありません。副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、かぜのあとの炎症など、背景にあるものを確かめて治療することが対処の中心になります。
- 咳止めを飲めばよいですか?
- 後鼻漏による咳は、鼻水がのどを刺激して起こるため、鼻の治療をしないと落ち着きにくいことがあります。咳がつらい場合の薬とあわせて、鼻の症状に対する薬を医師が検討します。
- 鼻うがいをしてもよいですか?
- 生理食塩水を使った鼻うがいは、鼻の通りを楽にする方法として使われています。水道水をそのまま使わない、強く吸い込まない、器具を清潔に保つといった注意が必要です。痛みがある場合は続けず、ご相談ください。
- どのくらいで良くなりますか?
- かぜのあとの鼻の炎症によるものは、数週間で落ち着いていくことが多いとされています。一方、慢性の副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎が背景にある場合は、数週間から数か月の治療が必要になることがあります。経過をみながら医師が判断します。
- 鼻水の色で、原因は分かりますか?
- ある程度の手がかりにはなります。透明でさらさらした鼻水が季節や場所と関係して続く場合はアレルギーを、黄色や緑色で粘りけのある鼻水が続く場合は副鼻腔炎を考えます。ただし、かぜの経過でも鼻水は数日で色がつくことがあり、色だけで決めることはできません。続いている期間、顔の痛みや熱の有無とあわせて、医師が判断します。
このページの根拠
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28