肩こり・首の痛み
姿勢や目の疲れ、寝違え。急ぐべき首の痛みの見分け方もお伝えします。
肩こりや首の痛みの多くは、長時間同じ姿勢で行う作業、寝ているときの姿勢(寝違え)、目の疲れ、冷え、運動不足などで、首から肩の筋肉や関節に負担がかかって起こるもので、数日から数週間で軽くなっていきます。こまめに姿勢を変えて無理のない範囲で首や肩を動かし、温めることが基本で、痛みが強い場合には解熱鎮痛薬や湿布などの外用薬、漢方薬を使うことがあります。腕や手のしびれ、力の入りにくさをともなう、片側だけが強く痛む、体重が減ってきた、発熱をともなうといった場合は、ほかの病気が隠れていることがあるため受診してください。突然始まった激しい首の痛みや頭痛、発熱があって首を前に曲げられない、手足の麻痺やろれつが回らないという場合は、命に関わる病気の可能性があるため、すぐに救急要請をしてください。
こんな症状のとき
肩こりは、首すじから肩、背中の上のほうにかけて、重い・張る・痛いと感じる状態をまとめた呼び方です。頭はおよそ5〜6kgあり、それを細い首の筋肉が一日中支えています。前かがみの姿勢が続くほど筋肉にかかる負担が増え、血のめぐりが悪くなって、こりや痛みにつながります。朝起きたときに片側が痛くて動かせない「寝違え」も代表的なもので、多くは数日で軽くなります。
パソコンやスマートフォンの操作、細かい手作業、合っていない眼鏡やコンタクトレンズによる目の疲れ、冷房による冷え、精神的な緊張などが重なることが多く、原因を一つに絞れないのがふつうです。逆に言えば、作業の合間に立つ、肩を回す、目を休めるといった小さな工夫を積み重ねることが、いちばん効果的な対処になります。
注意したいのは、肩こりのように感じても、別の病気ということがある点です。年齢とともに首の骨や椎間板が変化して神経が圧迫されると、腕から指先にかけての痛みやしびれ、力の入りにくさが出ます。腕を上げられないほどの肩関節の痛み、胸の圧迫感をともなう左肩の痛みも、肩こりとは別に考える必要があります。さらに、くも膜下出血では突然始まる激しい頭痛とともに首が痛むことがあり、髄膜炎では発熱とともに首が硬くなって前に曲げられなくなります。これらは救急での対応が必要です。
考えられる原因
姿勢・目の疲れ・冷え・寝違え(もっとも多い)
長時間のデスクワークやスマートフォンの操作、合っていない眼鏡、冷房による冷え、寝ているときの姿勢などで、首から肩の筋肉が緊張し続けることで起こります。片側が痛み、特定の方向に動かせなくなることもあります。
緊張型頭痛をともなうもの
頭全体が締めつけられるような重い頭痛と、肩や首のこりが一緒に出るタイプです。夕方に強くなりやすく、体を動かすと軽くなることがあります。
頸椎症・頸椎椎間板ヘルニア(首の神経の圧迫)
加齢による背骨や椎間板の変化で神経が圧迫されると、こりに加えて、腕から指先にかけての痛みやしびれ、力の入りにくさ、細かい作業のしにくさが出ます。整形外科での画像検査が必要です。
肩関節の病気・むち打ち(けがのあとの痛み)
四十肩・五十肩では、腕を上げる、後ろに回すといった動作で強く痛み、動かせる範囲が狭くなります。交通事故や転倒のあとは、数時間から翌日にかけて首の痛みが出てくることがあり、頭痛やめまい、吐き気をともなうこともあります。
髄膜炎・くも膜下出血など、急ぐべき病気
発熱とともに首が硬くなって前に曲げられない、突然始まる激しい頭痛や首の痛みは、救急での対応が必要です。高血圧、貧血、甲状腺の病気、更年期の変化、心臓の病気でも肩や首に症状が出ることがあります。
受診の目安
- 腕や手にしびれがある、細かい動作がしにくくなった、首を反らすと腕に痛みが走る
- 腕を上げられない、動かせる範囲が狭くなってきた
- こりや痛みが2週間以上続く、くり返して生活に支障が出ている
- 頭痛や吐き気を一緒にくり返している
- 体重が減ってきた、微熱が続いている
- 交通事故や転倒のあとから痛む
- 市販の痛み止めや湿布を続けて使っている
対面の受診・救急が必要なサイン
- 胸の圧迫感や息苦しさ、冷や汗をともなう肩や背中の痛み(119番に連絡してください)
- 突然始まった、今までで一番強い首や肩の痛み、引き裂かれるような痛み、激しい頭痛(119番に連絡してください)
- 強い頭痛や吐き気をともなう首の痛み
- 発熱があり、首を前に曲げられないほど痛い
- ろれつが回らない、片側の手足に力が入らない・しびれる、腕の力が急に入らなくなった、物を落とすようになった
- けがのあとに首を動かせない、手足がしびれる、呼びかけへの反応が鈍い、意識がもうろうとしている
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- こりや痛みの始まり方、動かしたときの変化、仕事や生活の様子、しびれの有無をうかがい、首の神経やほかの病気を考えるべきかを一緒に確かめられます
- 医師が診察して、必要な場合に、解熱鎮痛薬や湿布などの外用薬、漢方薬を処方します。これまでの病気や飲んでいる薬の情報が確認できない場合、初診のときと、初診からずっとオンラインで受診している方の再診では、処方は指針により7日分までです
- 処方は電子処方箋で、お近くの薬局で受け取れます
- 作業の姿勢、休憩のとり方、温め方、寝るときの枕、肩や首を動かす目安をご相談いただけます
- 整形外科や脳神経を診る医療機関など、対面での受診が必要かどうかと受診先をお伝えできます
オンライン診療ではできないこと
- 首や肩のレントゲン・CT・MRIなどの画像検査
- 首や肩を実際に動かして調べる診察、筋力や反射の確認
- けがのあとに骨折がないかを確かめること
- 注射やリハビリテーション、牽引、マッサージなどの手技
- 血液検査による貧血や甲状腺の確認
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- 肩こりや首の痛みは、温めるのと冷やすのと、どちらがよいですか?
- 原因のはっきりしない一般的な肩こりや首のこりでは、温めて血のめぐりをよくするほうが楽に感じる方が多いものです。入浴や蒸しタオルが手軽です。ただし、ぶつけたあとや、赤く腫れて熱をもっているときは冷やすほうが向いています。温めても冷やしても変わらない痛みが続く場合は、受診してご相談ください。
- 寝違えたときは、動かさないほうがよいですか?
- 痛みが強い最初の1〜2日は、痛む方向に無理に動かさないでください。その後は、痛みの出ない範囲でゆっくり動かしていくほうが、こわばりが残りにくくなります。1週間たっても軽くならない、腕にしびれが出てきたという場合は受診してください。高すぎる枕や低すぎる枕も首に負担をかけるため、あおむけで寝たときに首が自然なカーブを保てる高さを目安にしてください。
- マッサージや整体に行ってもよいですか?
- 一時的に楽になる方は少なくありません。ただし、腕のしびれや力の入りにくさがある場合は、首の神経が関係している可能性があるため、強く首を動かす施術を受ける前に整形外科での対面の受診をおすすめします。どちらか迷うときは、オンラインでご相談ください。
- 肩こりや首の痛みで薬をもらうことはできますか?
- 医師が診察して必要と判断した場合に、解熱鎮痛薬や湿布などの外用薬、漢方薬を処方します。筋肉の緊張をやわらげる薬を使うこともあります。市販の薬をすでに使っている場合は、重なりを避けるため、診察のときにお知らせください。
- 交通事故のあとの首の痛みも相談できますか?
- 症状のご相談はできますが、けがのあとは骨折や神経の損傷がないかを画像検査で確かめる必要があります。また、事故に関する手続きでは、対面で診察した医療機関の書類を求められることがあります。まずは整形外科など、対面で診てもらえる医療機関の受診をおすすめします。
このページの根拠
- 脳卒中の予防・発症時の対応(監修:日本脳卒中学会/協力:日本脳卒中協会)
- 救急車を上手に使いましょう ~救急車 必要なのはどんなとき?~(総務省消防庁・令和7年10月発行)
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28