耳鳴り・耳のつまり感
突然、片側の聞こえにくさをともなうときは、その日のうちに受診を。
耳鳴りは、周囲に音がないのに「キーン」「ジー」といった音が聞こえる症状、耳のつまり感は、耳に膜が張った感じや水が入ったような感じのことで、どちらも加齢や騒音による聞こえの低下、耳あかの詰まり、かぜや花粉症のあとに耳と鼻をつなぐ管(耳管)の通りが悪くなること、中耳や内耳の病気、ストレスや睡眠不足などが背景になります。多くは命に関わるものではありませんが、原因によって対応が変わるため、鼓膜の観察と聴力検査ができる耳鼻咽喉科での受診が基本になります。かぜや飛行機のあとに一時的に出たつまり感は数日で軽くなることが多いものの、1〜2週間以上続くときは検査が必要です。突然、片側の耳が聞こえにくくなった場合は、突発性難聴などの可能性があり、早く治療を始めることが大切なため、その日のうちに耳鼻咽喉科を受診してください。
こんな症状のとき
耳鳴りは、外に音がないのに音を感じる症状です。多くは本人にしか聞こえないもので、「キーン」という高い音、「ジー」という低い音など、感じ方はさまざまです。静かな場所や夜間に強く感じられ、気にするほど大きく感じられるという性質があります。耳のつまり感は、「耳に膜が張った感じ」「水が入ったような感じ」「自分の声が響く感じ」など、さまざまな言い方で表されます。
原因となる場所は大きく3つに分けられます。耳の入り口(外耳)、鼓膜の奥(中耳)、そして音を感じ取る部分(内耳)です。外耳では、耳あかが詰まるのが代表的です。中耳では、かぜや鼻炎のあとに耳管の通りが悪くなって圧が調整できなくなったり、中耳に水がたまったりします。飛行機やトンネル、登山など、気圧が急に変わる場面で起こるつまり感も、この仕組みによるものです。耳鳴りの背景には、加齢や騒音による聞こえの低下があることがよくあります。
急いでほしいのは、突然、片側の耳が聞こえにくくなったときです。突発性難聴などでは、治療を始めるまでの時間が結果に影響すると考えられているため、その日のうちの受診がすすめられます。また、脈に合わせてドクドクと鳴る耳鳴りや、めまい・顔の動かしにくさをともなう症状も、原因を調べる必要があります。まずは聴力検査を受けて聞こえの状態を確かめることが出発点になりますが、聴力検査は対面でしかできないため、耳鼻咽喉科での受診が必要です。
考えられる原因
加齢や騒音による聞こえの低下
耳鳴りのもっとも多い背景です。高い音から聞こえにくくなり、それにともなって耳鳴りを感じるようになります。工事現場や大音量の音楽など、音にさらされる環境も関係します。
耳あかによる詰まり・外耳や中耳の炎症
入浴や綿棒の使用で耳あかが押し込まれ、急につまり感が出ることがあります。中耳に炎症や水がたまっても、耳鳴りやつまり感が出ます。取り除いたり炎症を抑えたりすることで軽くなることがあります。
耳管の通りが悪くなる(耳管狭窄)・滲出性中耳炎・耳管開放症
かぜや鼻炎、花粉症のあとに多く見られます。飛行機やトンネルで耳が抜けにくい、あくびやつばを飲み込むと一瞬楽になるのが特徴です。中耳に水がたまると、痛みや発熱をともなわないまま、つまり感と聞こえにくさが続きます。急な体重減少や脱水のあとに耳管が開いたままになり、自分の声や呼吸音が大きく響くこともあります。
突発性難聴・メニエール病などの内耳の病気
突発性難聴では、突然、片側の耳が聞こえにくくなり、耳鳴りやめまいをともなうことがあります。早い時期の治療が大切とされており、その日のうちの受診が必要です。メニエール病では、回転性のめまいをくり返し、発作に合わせて耳鳴りや聞こえにくさ、つまり感が出ます。
ストレス・睡眠不足・薬の影響
疲れや睡眠不足があると、耳鳴りを強く感じやすくなります。また、一部の薬で耳鳴りが出ることがあり、飲み始めや量の変更との関係を確かめます。
受診の目安
- 耳鳴りやつまり感が1〜2週間以上続き、気になって集中できない
- 聞こえにくさや、聞き返しが増えた
- 耳がつまった感じ、音が響く感じ、自分の声が大きく響く感じをともなう
- めまいやふらつきをくり返している
- かぜや花粉症のあとから続いている、くり返し同じ側の耳に起こる
- 新しく飲み始めた薬、量が変わった薬がある
- 耳鳴りのために眠れない、気分が落ち込む
対面の受診・救急が必要なサイン
- 突然、片側の耳が聞こえにくくなった(その日のうちに耳鼻咽喉科を受診してください)
- 強い回転性のめまいで、立つことも座ることもできない
- 顔の片側が動かしにくい、口が閉じにくい
- 耳の強い痛みと発熱、耳のうしろの腫れや赤みをともなう
- 耳から血や液体が出てくる、頭を打ったあとから耳鳴りやつまり感、聞こえにくさが出た
- ろれつが回らない、片側の手足に力が入らない(119番に連絡してください)
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- 症状の始まり方、片側か両側か、鼻の症状やめまいの有無をうかがい、急いで耳鼻咽喉科を受診すべきかを一緒に確かめられます
- 飲んでいる薬が関係していないかを確かめます。お薬手帳の写真は、問診票からアップロードしていただけます
- かぜや花粉症など、鼻の状態が背景にある場合に、医師が診察して、必要な場合に抗アレルギー薬や鼻の症状をやわらげる薬、めまいや吐き気に対する薬、漢方薬などを処方します。これまでの病気や飲んでいる薬の情報が確認できない場合、初診のときと、初診からずっとオンラインで受診している方の再診では、処方は指針により7日分までです
- 静かすぎる環境を避ける、睡眠を整えるなどのつき合い方、耳抜きの方法、飛行機に乗るときの備え方、綿棒の使い方で気をつける点をご相談いただけます
- めまいや聞こえの症状から、受診先の診療科をご案内できます
オンライン診療ではできないこと
- 聴力検査や、耳の奥(鼓膜)を見る診察、中耳に水がたまっているかの確認
- 耳管の働きを調べる検査
- 耳あかを取り除く処置、鼓膜の処置
- 内耳やその周辺を調べるMRIなどの画像検査
- 突発性難聴に対する治療の開始。早い受診が大切なため、対面での受診をご案内します
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- 耳鳴りやつまり感は放っておいても大丈夫ですか?
- 疲れたときに一時的に出て、すぐにおさまるものであれば、様子をみてよいことが多いものです。一方、1〜2週間以上続く、聞こえにくさをともなう、片側だけに出るという場合は、背景に聞こえの低下や中耳・内耳の病気があることがあるため、耳鼻咽喉科での受診をおすすめします。
- 耳鳴りを軽くするために、できることはありますか?
- 静かすぎる環境では耳鳴りが目立つため、小さな音楽や環境音を流しておくと気になりにくくなる方がいます。睡眠を十分にとること、カフェインやアルコールをとりすぎないこと、大きな音を避けることも役に立ちます。それでもつらい場合は、受診してご相談ください。
- 耳抜きをしても抜けないときは、どうすればよいですか?
- つばを飲み込む、あくびをする、鼻をつまんでゆっくり息を送るといった方法があります。強く息を送ると鼓膜を傷めることがあるため、無理はしないでください。数日たっても抜けない、聞こえにくさが続くという場合は、鼓膜を見てもらうために耳鼻咽喉科を受診してください。
- 耳あかは自分で取ってもよいですか?
- 耳あかは自然に外へ出てくるため、入り口付近をやさしく拭う程度で十分です。綿棒や耳かきを奥まで入れると、かえって押し込んだり、外耳を傷つけたりすることがあります。詰まっていると感じるときは、耳鼻咽喉科で取ってもらうのが安全です。
- オンラインでは、どこまで対応できますか?
- 症状のご相談と、急いで受診すべきかどうかの整理、飲んでいる薬との関係の確認、鼻の症状に対する治療ができます。一方、聴力検査、鼓膜を見る診察、耳あかを取る処置はオンラインではできません。原因を確かめるにはこれらが欠かせないため、必要と判断した場合は耳鼻咽喉科での対面の受診をご案内します。
このページの根拠
- 救急車を上手に使いましょう ~救急車 必要なのはどんなとき?~(総務省消防庁・令和7年10月発行)
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28