気象病(天気による体調の変化)
天気が崩れる前に、頭痛やだるさが出るという方へ。
天気の変化に合わせて頭痛やめまい、だるさ、古傷の痛みが出ることを、気象病や天気痛と呼ぶことがありますが、これは正式な病名ではなく、症状のまとまりを指す言い方です。多くの場合、その中身は片頭痛や緊張型頭痛、めまい、関節の痛みなど、もともとある症状が天気の変化で強まったもので、それぞれに合わせた対処と治療を考えます。いつもと違う激しい頭痛、片側の手足の麻痺、ろれつが回らないといった症状は別の病気の可能性があるため、ためらわず119番に連絡してください。
こんな症状のとき
「雨が降る前に頭が痛くなる」「台風が近づくと古傷が痛む」という経験をお持ちの方は少なくありません。こうした症状は気象病・天気痛などと呼ばれますが、正式な病名ではありません。診療では、まず「天気で強まっている症状の正体は何か」を考えます。
多いのは頭痛です。片頭痛では、天気や気圧の変化が発作のきっかけの一つになることが知られています。ほかに、めまいやふらつき、耳のつまり感、関節や古傷の痛み、だるさ、気分の落ち込みなどが、季節の変わり目や天気の崩れる前に強まると感じる方がいます。
はっきりした仕組みはまだ分かっていない部分が多く、気圧や気温の変化が内耳や自律神経を通じて体に影響するという考え方があります。対処としては、症状と天気の関係を記録して自分のパターンを知ること、睡眠と食事のリズムを整えること、そして症状そのものへの治療を組み合わせることが現実的です。
考えられる原因
片頭痛
ズキズキと脈打つ頭痛が4〜72時間続き、吐き気や光・音への過敏をともないます。天気の変化がきっかけの一つになることが知られています。
緊張型頭痛
頭全体が締めつけられるような重い痛みで、肩や首のこりをともないます。気圧よりも、姿勢や疲れ、冷えの影響を受けやすいタイプです。
めまい・耳の症状
天気の崩れる前にふらつきや耳のつまり感が出るという方がいます。もともと内耳の病気がある場合、症状が強まることがあります。
関節や古傷の痛み
変形性関節症や過去のけがの部分が、天気の変化に合わせて痛むと感じる方がいます。冷えや気温差も関係します。
生活リズムの乱れ・自律神経の影響
季節の変わり目は、睡眠や食事のリズムが崩れやすい時期でもあります。だるさや気分の落ち込みには、こうした要素も重なります。
受診の目安
- 頭痛やめまいのために、仕事や家事を休むことがある
- 市販の痛み止めを月に10日以上使っている
- 症状の回数が増えてきた、痛み方が以前と変わった
- めまいやふらつきで転びそうになったことがある
- だるさや気分の落ち込みが2週間以上続いている
- 耳鳴りや聞こえにくさをともなう
対面の受診・救急が必要なサイン
- 突然始まった、今までで一番強い頭痛(119番に連絡してください)
- 片側の手足に力が入らない、しびれる、ろれつが回らない
- ものが二重に見える、視野が欠けたまま戻らない
- 発熱があり、首を前に曲げられないほど痛い
- 立つことも座ることもできないほど強いめまい
- 呼びかけへの反応が鈍い、意識がもうろうとしている
迷うときは、ためらわずに119番へ通報してください。
オンライン診療でできること
- 症状の出かたと天気との関係、これまでの経過をうかがい、中心にある症状が何かを一緒に整理できます
- 医師が診察して、必要な場合に、頭痛やめまい、吐き気に対する薬、漢方薬などを処方します。これまでの病気や飲んでいる薬の情報が確認できない場合、初診のときと、初診からずっとオンラインで受診している方の再診では、処方は指針により7日分までです
- 症状の出た日、天気、使った薬を記録する方法をご相談いただけます
- 痛み止めの使いすぎによる頭痛を防ぐため、使う回数を一緒に確かめられます
- 睡眠や食事のリズムの整え方についてご相談いただけます
オンライン診療ではできないこと
- 頭部のCTやMRIといった画像検査
- 手足の力や反射を実際に確かめる神経の診察、平衡機能の検査
- 麻薬・向精神薬の処方。初診のオンライン診療と、初診からずっとオンラインで受診している方の再診では、指針により処方できません
- 点滴や注射による治療
受診の流れ
- 1
日時を選ぶ
空いている診察の日時から選びます。
- 2
症状を書く
症状を書き(選ぶこともできます)、お薬の受け取り方を選びます。
- 3
ビデオで診察
予約した時間に、5〜10分が目安です。
- 4
お薬を受け取る
処方せんは診察後すぐに電子で発行されます。お近くの薬局か、自宅・ローソンで受け取れます。
よくある質問
- 気象病という診断名はありますか?
- 気象病や天気痛は、天気の変化に合わせて体調が崩れる状態を指す一般的な呼び方で、正式な病名ではありません。診療では、頭痛なのか、めまいなのか、関節の痛みなのかを分けて考え、それぞれに合った対処と治療を選びます。診断書が必要な場合も、実際の症状に応じた病名で記載します。
- 天気の変化で頭痛が出るときは、どうすればよいですか?
- まず、症状の出た日と天気、使った薬を記録して、自分のパターンをつかむことが役に立ちます。そのうえで、痛みが出たらなるべく早く対処すること、睡眠と食事のリズムを保つこと、体を冷やしすぎないことが基本です。痛み止めを使う日が月に10日以上になる場合は、薬の使いすぎによる頭痛を防ぐためにご相談ください。
- 酔い止めの薬が効くと聞きましたが、本当ですか?
- めまいやふわふわ感が中心の方で、乗り物酔いに使う薬が用いられることがあります。ただし、どなたにも当てはまるわけではなく、眠気などの影響もあります。症状の中身によって向き不向きが変わるため、自己判断で続けず、診察のときにご相談ください。
- オンラインでも相談できますか?
- ご相談いただけます。症状の出かたと経過をうかがい、中心にある症状を整理したうえで、医師が診察して必要な場合に薬を処方します。ただし、画像検査や神経の診察はオンラインではできないため、いつもと違う症状や、はじめての強い症状があるときは、対面での受診をご案内します。
このページの根拠
- 片頭痛/片頭痛の治療(市民・患者さんへ)(日本頭痛学会)
- 頭痛ガイドライン(日本頭痛学会)
- 脳卒中の予防・発症時の対応(監修:日本脳卒中学会/協力:日本脳卒中協会)
各領域の医学会公式ガイドライン、および消防庁の救急相談プロトコルをもとに、当院医師が監修しています。
最終更新日: 2026-09-28